NPOの活動方針
現在の日本は政治の混乱と共に、経済も混迷し長いトンネルから未だ抜け出せずにいます。その影響から格差社会を生み、特に低所得者、高齢者など社会的弱者へ向かっているのが懸念されるところです。また、若い人たちの就業環境も最悪な状況が続いており、それが結婚率の低さ(生涯独身)、晩婚化、少子化へと繋がっていきます。
そしてこういった社会を取り巻く環境の行き着く先は家族の絆の希薄さ、崩壊へと繋がり、最悪の場合都会の孤独死に象徴される無縁社会になってしまう直接の原因となっているのです。一方、人間の最後に行き着く先の墓地は未だ高額な買い物であり、さらに寺院との関係性を煩わしさや負担ととらえている方々が多いとも聞きます。家族の絆が薄れている現在、大切な亡きがらがさまよう遺骨ともなりかねません。そして遺骨は押し入れの奥深く仕舞いこまれてしまうか、最悪の場合は遺棄されてしまうことが社会問題として表面化しつつあります。
こういった状況を踏まえ、私たちはこれら社会的弱者の方々にも人間の尊厳を守り、死者の終の棲家である墓地埋葬が出来る環境を整えることが急務と考えました。そして、寺院の協力を取り付けお布施のみの負担にて、人間の終着点である墓地へ埋葬する事が可能となりました。
人間の終着点である墓地へ経済的理由の為に埋葬できない遺骨があってはならないのではないでしょうか。埋葬して土に還る、それは亡くなった方の為だけでなく、遺族の方々にとっても安らぎを与えることに繋がる事と私たちは信じて疑いません。遺骨となっても人間の尊厳を平等に守りたいという想いを胸に私たちは今後も活動していく所存でございます。“終の棲家なき遺骨を救う会”を宜しくお願い申し上げます。